生き方を変えるのは難しいか

 「生き方の偏りで病気になるのですから、病気から逃れるには、生き方を変えるしかありません」。このようにアドバイスをすると、次のように反論する人がいます。「生き方を変えるなんて、難しくてできない」。それは確かに難しいかもしれません。しかし、他人の生き方を変えることよりは簡単でしょう。ほかならぬ自分のことなのですから。

 病気のなかでも、ガン、膠原病、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎など、深刻な病気ほど生き方を変える力は強いのです。これまで繰り返しお話ししてきたように、大病を患うことは、生き方を変えるチャンスです。自分にとってありがたいことなのだともいえるのです。

 生き方を変えることは、新しい自分を発見することでもあります。多くの人は、知らず知らずのうちに、20年も30年も同じパターンで生きています。それを変えようとするのは、楽しいことではありませんか。新しい人生の出発点に立つような、わくわくした気分になれるでしょう。そんなすばらしさがあるのですから、一歩を踏み出すのも難しくありません。

 生き方の偏りは、自律神経の偏りであり、どちらに偏ってもよい流れではありません。無理をすれば窶れてしまいますし、楽をし過ぎれば気力が湧きません。しかし、その流れを変えられれば、素晴らしい局面が待っています。それは、窶れなどなくて、気力が充実した世界だからです。これが分かれば、生き方を変えるのは難しいなどと反論している場合ではないことくらい、誰にでもわかるでしょう。

 よい生き方に辿り着くには、精神面と身体面の両方からアプローチする必要があります。どちらか一方だけでは不十分でしょう。精神面からのアプローチであれば、宗教や哲学の本を読んで学ぶ方法もあるでしょうし、身体面から入る方法なら、体操やヨガなどもいいかもしれません。

 一人一人が自分に合ったアプローチを、自分の力で見出さなくてはならないのです。物事は難しいから、やり甲斐がある。その過程が楽しいのです。難し過ぎて、一生かけても完成しないかもしれませんが、意外に簡単に辿り着けるかもしれません。それは、やってみなければ、分からないことなのです。     以上です・・。

 

最終節は説法のようでした。一つのことを極めた方は、他の様々な事象も、感性で分かってしまうのでしょうか。安保先生と赤塚不二夫さん&バカボンのパパが同じに見えてしまいました(笑)。「これでいいのだ!」    温王子でした・・・