少食と粗食の効用

 食べ物と健康に深い関係があるのは間違いありません。また、食べ過ぎて肥満してしまうのは、精神の不安定さと関係しています。精神が不安定だと交感神経が緊張します。からだはたくさん食べることによって、その緊張をほぐそうとしたり、少しでもバランスを取ろうとするのです。

 私は30歳から55歳くらいまで、身長が168cmで体重が74kgと太りぎみでした。しかし、現在は62kgです。

 体重が減った一番の原因は、やはり精神が安定したためでしょう。55歳まではいつも駆り立てられるように免疫の研究を続けていたので、ストレスだらけでした。しかし、免疫理論を確立して精神が安定すると、たくさん食べたいという気持ちが自然になくなってしまったのです。今は、玄米と野菜を中心にした食事で、蛋白質は魚や納豆から摂っています。それも厳密にしているわけではなくて、週に2回くらいは肉や牛乳も摂っています。

 体重が減少すると、食べる量とともに、特別、おいしい物を食べたいとも思わくなってきました。つまり、少食や粗食と精神の安定は、一体のものだと思うのです。昔からよく腹八分目といわれますが、肥満ぎみだったころは、頭では分かっていても、それを実践することができませんでした。精神が安定してはじめて、食欲の中枢も安定してくれるのでしょう。特別、努力しているわけではなく、途中で、もう充分だという気持ちになるのです。

 ところが、世の中には、腹八分目どころか極端な少食にもかかわらず、元気で過ごしている人もいます。そんな量でその体重がよく維持できるものだと思えるほどですが、前に紹介した甲田光雄医師もそんなひとりです。甲田医師はすこぶる健康ですが、低体温だそうです。このような場合は、少食や粗食が進むのに伴って、エネルギーを消費する程度も減少しているのでしょう。

 しかし、ここで注意しておきたいのは、いくら少食や粗食がいいといっても、精神の安定を伴わない場合は、バランスを欠いた体重減少や病気の発症へと進む可能性が高いということです。なにより精神の安定がいちばんなのです。

以上です・・。

 

精神の安定ですか~。王子の場合は少々、不安定かもしれません(笑)。10年前より10kgは減っていますが、必要とするエネルギー量も減ったことは確かです。少し、いろいろと実験をやり過ぎた感はぬぐえません(笑)。  温王子でした・・・