自律神経と精神活動

 がんばり過ぎて交感神経が緊張状態になったとき、私たちの精神活動はどのようになっているのでしょうか。これを知っておくのは大切なことです。

 それは一言でいうと、思い込み、思い入れの世界です。思い入れが強いので、がんばり続けてしまうことにもなるのですが、行動が伴わなくても、思い込みの強い状態になっています。

 例えば、驚異的なペースで次々に作品を発表する小説家がいますが、それは思い込みの精神活動によって成し遂げられていると見ることもできます。しかし、ずっと交感神経緊張状態が続いて、息抜きができないと、いずれ体調を崩してしまうでしょう。ときにはストレスがからだに向かわずに、社会に対して攻撃的になってしまうかもしれません。攻撃性が自分に向かってしまった場合には、自殺もありうるでしょう。

 逆に、副交感神経優位の精神活動は、よく気が付く、気が回るという状況をつくりだします。美しい自然に感動し、それを絵にするというような行為は、副交感神経の働きによって成し遂げられるのだと思います。思うままに自在に絵を描ける画家は、おだやかな感動を表現して満足するという流れに入るので、長命が保障されるのではないでしょうか。しかし、それが行き過ぎると、理性より感情が勝って、情に流されたり感情的になって、心の揺れが激しくなります。

 このような副交感神経優位の人は、からだを動かす機会が少なく筋力が低下しやすいので、体操や散歩などで少しずつでも体を鍛えなければいけません。「散歩」という言葉は、歩くことによって、熱や毒気を散じようとする漢方の行為から生まれたそうです。

 思い込みは交感神経緊張の活力の世界で、感動は副交感神経優位のおだやかさの世界であることを知っておいてください。精神活動も自律神経の働きによって支配されているのです。   以上です・・。

 

思い込みと感動、活動的な世界とおだやかな世界、な~るほど!といった感じでした。いちいち自覚しながらの行為ではないので、やはり自律神経支配なのですね。知識として、頭の片隅に置いておきましょう(笑)。   温王子でした・・・