睡眠時間

 日本は、照明が発達して夜も明るく生活できるので、夜更かしになりがちです。夜更かしには正反対のふたつのタイプがあることは前にお話ししましたが、もう少し詳しく説明しましょう。

 仕事をがんばる交感神経緊張タイプの夜更かしの人には、長時間の労働と短時間の睡眠がセットになっています。睡眠には脳神経の休息のほかに、からだを横にすることによってからだを重力から解放するという意味合いもあるのです。このため、睡眠時間が短いと、精神が不安定になるとともに、骨や骨髄への負担が増して、骨髄系のガンを招きやすくなります。

 ある期間、特に若いときには睡眠を削って働くことは、活力にもつながるので、その人を元気に見せますが、これにも限度があります。活力の世界から窶れの世界に入ってしまう危険がいつでも待っているのです。集中力の要る仕事や肉体労働をしている人は、睡眠時間を長くする必要があります。本来からだに具わっている感性を働かせれば、適正な睡眠時間はからだが教えてくれるはずなのです。

 そして、もうひとつは、日中からだを使わないために疲労せず夜更かしになる場合です。これは副交感神経優位タイプということができます。疲れないから眠くならないので夜更かしになるのですが、そのうちに朝起きるのがつらくなり、もっと寝ていたいという状態になります。無理に起きても午前中は使いものにならないくらいぼんやりしています。夕方近くなってから、やっと元気が出てくるのですが、それで夜更かしにさらに拍車がかかってしまうのです。

 夜更かしのパターンの人たちに共通する特徴があります。顔色が悪く、皮膚に張りがありません。その背景には低体温があるのですが、低体温になるとストレスに弱いので、少しのストレスでも交感神経緊張に入ってしまいます。便秘になったり、吹き出物も出やすくなります。

 現代病の多くは、50年前、100年前の病気とはまったく異なっているといえるでしょう。50年前には常識だった病気の原因や進行具合などは、ほとんど参考になりません。50年前のストレスは重労働が中心でしたし、そのために病気の進行も早かったのです。しかし、今は別の因子が私たち日本人を襲い、生き方の無理をつくっているのです。長時間の労働を強いられ、あるいは、24時間オープンしている店も多く、テレビも深夜まで放送して、夜更かしを助長しています。さまざまな危険が待ち受けている時代なのです。

以上です・・。

 

たしかに夜更かし世代の王子は、学生時代には24時間営業の店でバイトに励んでおりました。ただ、それも良い思い出ですが、今はとてもとても無理はできません。皆さんはいかがですか?    温王子でした・・・