無気力の正体

 今の日本の子供や若者たちは、元気がないように見えます。日本のように豊かになると、生きるための競争がおだやかになり、精神的にも肉体的にも過酷な努力は必要なくなります。これが日本の若者たちの現状です。このようなおだやかな生き方は、自律神経のうちの副交感神経優位の生き方と言いかえることができます。精神的には、怒ることが少なく性格がやさしくなっていき、肉体的には筋肉や骨格の発達が抑制されるようになります。

 ある程度の副交感神経優位の生き方は、そんなに悪いことではないでしょう。構成員がおだやかであれば、家庭も社会もおだやかで、なごやかになってくるからです。

 しかし、それが行き過ぎた場合の危険もあります。ひ弱なからだと無気力な精神がセットでやってくるからです。これまでの日本人には、圧倒的にがんばり過ぎの破綻が多かったのですが、これからは、ますます副交感神経過剰の破綻に気をつけなければなりません。

 おだやかさや無気力の世界は、ふつうなら問題にならないレベルのストレスで傷つくという流れでもあるのです。がみがみ怒られたわけでもないのに、ひどく傷ついてしまう大学生や新社会人が増えていくことでしょう。肉体的ひ弱さと無気力は同じ流れでつくられるので、ここから脱却できれば、同時にふたつの問題が解決できるのです。

 その方法は、たとえば、夜更かしをやめて朝早く起きるようにする、日中は太陽の光を浴びて活力を呼び戻す、甘い物や油で揚げたもの極力控える、ラジオ体操を1日に2回は行なう、車やエレベーターはなるべく使わない、こまめにからだを動かす、やれることは自分の力でやる、胸一杯空気を吸う、などです。

 それらを実行する気力さえ出ないようなら、それは低体温のせいです。入浴、湯タンポ、カイロ、乾布マッサージなどで体温を上昇することから始めてみる必要があるかもしれません。体温上昇と気力は正比例することを理解してください。

 おだやかで物静かな生き方も、生き方の失敗につながる場合があることを、私たちは知っておく必要があるのです。これは、未来の日本の若者に贈る言葉でもあります。    以上です・・。

 

最後は、金八先生ならぬ「あぼとー先生」からの贈る言葉でした。やはりバランスですね。知っておく必要がありそうです。   温王子でした・・・