2割の法則

温王子です。今日は、も、「お薬」のお話しです。では・・。

 

 現在行われている対症療法に使われる薬の中でも、抗ガン剤、ステロイド剤、消炎鎮痛剤、インターフェロンなどは、長期間続けると、症状をさらに悪化させる危険があります。しかし、患者さんの中には、これらの薬剤投与で病気から快復する人もいます。そのため、抗ガン剤だってステロイド剤だって効く人がいるのだから、使ってもいいのではないかという考え方が生まれます。しかし、こうした考え方は間違っているのです。

 薬の害が10割なら、つまり、まったく効果がなくて害にしかならなければ、その薬を使う治療法が生き残ることはありません。抗ガン剤を使用した人が、全員死んでしまうのであれば、その薬は確実に使用停止になるでしょう。しかし、7~8割の人に害があっても、残りの2~3割の人が、害があったにもかかわらず生き延びたときが問題なのです。

 抗ガン剤が、体に悪く、多くの副作用があることはだれもが認めるところです。しかし、薬の量は加減することができますから、2割くらいの患者さんが生き延びることができる量を決めるのは難しくありません。特に、患者さんがまだ若かったり太っていたりすると、まだまだ余力を残した状態で発ガンしているので、からだに悪い治療にも、これに打ち勝って生き延びられる場合があるのです。こうして、その治療法は消えずに行われ続けるのです。

 C型肝炎に使われているインターフェロンも同様です。インターフェロンは発熱作用のほか、顆粒球をアポトーシス(細胞死)する力を持っているので、からだへの害が多いのです。にもかかわらず使われつづけていて、やはり2~3割の人には効果があるといわれています。しかし、7~8割の人には害となっているのです。これが肝腎なところです。

 どんなに害のある薬でも、量を加減すれば、2~3割の人は生き延びることができるので、その治療薬は消えずに使われつづけます。これが「2割の法則」です。

 では、どうすれば、この2割の法則を見つけ出すことができるのでしょうか。それは、その病気の患者数や死亡者数をチェックすることです。治療法が正しければ、患者数や死亡者数が減少するはずなのです。しかし、ガン患者の年次死亡率は上昇しつづけています。この事実をみなさんは、どう考えますか。   以上です・・。

 

 最後は安保先生からの、みなさんへの問いかけでしたが、基本的に王子は安保派?なので(笑)。派閥をつくる必要はありませんが、やりたい人はヤレバいいし、やらない人は「温へGO」ですね~。    温王子でした・・・