塩分が少なすぎてもボケる

温王子です。今日は「塩分」についてです。見てみましょう。では・・。

 

 50年くらい前までの日本人は、野良仕事や山仕事といった重労働で暮らしを支えていました。私の故郷は青森ですが、思い出すのは、塩っぱいぬかニシンとたくあん漬けをおかずに、大飯を食らう大人たちの食事風景です。青森は寒いので、重労働を支えるには多くのカロリーと塩分が要求されたのです。そして、重労働から解放された大人たちの楽しみのひとつは、日本酒をたくさん飲むことでした。その頃は、まだビールやウイスキーを飲む人はあまりいませんでした。このような生き方は、自律神経の面からみると、交感神経緊張の状態を大食いと大酒で和らげていたのだということができます。

 当時の日本人の平均寿命は60歳前後で、多くの人が脳出血による脳卒中で命を落としました。大食いと大酒は胃に激しい負担をもたらしますから、胃ガンで死ぬ人も多かったのです。しかし、この状態を、単に「偏った食生活」の一言で片づけてしまうことはできないでしょう。重労働を支えるためには、止むを得ない食生活だったともいえるからです。

 一方、今日の日本は、機械化や電化が大幅に進んで、肉体的重労働の必要性は極端に減っています。逆に、競争社会ゆえの長時間労働が問題になっています。重労働を必要としない、からだにとっておだやかな生き方は、大食いの要求を減らし、塩分の必要量も激減させることになります。エネルギーの要求量が少なくなれば、必然的に塩分の摂取量は少なくなるのです。近頃、脳卒中を予防するには、塩分の少ない食事が大切だとよくいわれます。しかし、からだの仕組みから考えれば、実はこれは本末転倒なのです。

 塩分の必要量は、その人の生き方によって変化するものだからです。必要量より塩分が多ければ、のどが渇いて水が欲しくなりますし、少なければ、塩味の強いものを食べたくなるでしょう。つまり、塩分の摂取量は自分の感性で決める必要があるのです。

 このような要求量を無視して塩分量を決めてしまうと、問題が起こります。塩分制限の害は活力の低下に現われます。子供でしたら、元気がなくなって授業中に眠ってしまったり不登校になったりするでしょう。大人でしたら、十分な血圧が得られなくなるので、力が入らなくなります。と同時に、からだや脳の血流が不足してくるでしょう。

 現在、日本では、血圧が高すぎることによって起こる脳出血の患者は減少し、血圧が低すぎることによって起こる脳梗塞の患者が増加しています。数年前からこれらの病気の患者数が逆転しているのです。ボケる原因のひとつに、塩分摂取不足からくる脳の血流不足が考えられます。味覚を無視し、やみくもに塩分を制限するのは愚かなことなのです。

 最近は、精製した塩ではなく、マグネシウムなど他のミネラルも含んだ未精製の塩も販売されるようになりました。味もまろやかで、塩の興奮作用も緩和されるので、よい傾向といえるでしょう。   以上です・・。

 

市販の甘い物、冷たい物などは、ことごとく糾弾されますが(笑)、お塩となると、やや甘めの安保先生でした~(笑)。王子も無精製の沖縄由来海水塩を使用していますが、味もよし、脳にもよしとくれば、使わない手はないですね~。「雪塩」「ぬちまーす」使用中です。   温王子でした・・・