腎臓~体のろ過と血液量調整装置~

また、腎臓の中を流れる血液の量を感知し、血圧を上げるレニン、下げるプロスタグランジンによって血圧を調整し、常に適量の血液が流れるようにしています。

 

 「腎血管性高血圧症」~交感神経緊張・血流障害~

 

 腎臓は細胞の血流から電解質や水分を再吸収して原尿(尿のもと)をつくっていますが、出だしの血流が悪いと、尿をつくれず腎臓は十分に働けません。

 患者さんに血流障害があるにもかかわらず、病院では、むくみやたんぱく尿の状態、血液検査での腎機能低下のデータから、血圧を下げる降圧剤と利尿剤の投与が始まります。この2つの薬剤が徹底的に血流を悪くしていくのです。

 利尿剤は、腎臓の尿の再吸収を低下させて尿をふやし、体の水分量に関係なく水分を排出させてしまうので脱水症状態が起こります。利尿剤を使うと患者さんは、すごく喉が渇いてくるしくなっています。利尿剤を使っていっそう血液を濃縮し粘性を高めていくので血流を低下させていきます。

 腎臓以外の体の臓器は通常、自分のところに血液が回ってこなくても、じっと耐えるしかありません。ですが、造血器からわかれてできあがった腎臓は血液が不足すると、自分の所に血液を呼び込む自前の装置を持っています。

 その1つがエリスロポエチンの産生を行う装置です。エリスロポエチンは骨髄に働いて造血を促す因子で、腎臓は赤血球を減らしたりふやしたりする調節を行っています。

 もう1つはレニン-アンジオテンシン系という血圧を上げる装置です。腎臓に血流が少なくなると、レニン-アンジオテンシン系を経て自前の血圧上昇装置で血流をふやす仕組みです。

 腎臓は体の中の水分量を調節する役割を果たすために、腎臓を通過する血液量や血液成分を自らが感じて自動調整をしています。そのため体に血流障害が起こると、腎臓は血圧計で測れないほど、250~300mmHG近くまで血圧を上げるように働きます

 腎臓の持つこうした生理的なしくみが働きだした状態を腎性高血圧症といいます。この状態を現代医学はあたかも体の失敗、腎臓の失敗のようにとらえて、血圧をを上げる働きをするアンジオテンシン系に働きかける降圧薬を使って血圧をを下げようとします。アンジオテンシンへの変換酵素(ACE)を阻害するACE阻害薬や、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)などです。

 ところが腎性高血圧症は、血圧を上げて血流を腎臓に呼び込むための体の合法的な反応として働いています。やはり生命の進化の中で生まれたエリスロポエチンだとかレニン-アンジオテンシン系が働いたときは失敗で起こっているという考え方をやめなければいけません。失敗で起こっていると考えて利尿剤、降圧剤を服用すると、透析に追い込まれてしまいます。

 薬を使うのではなく、温めてむくみを解消するなどして血流をよくすれば、徐々に血圧は下がっていきます。

 腎臓の病気、ネフローゼ症候群でも慢性糸球体腎炎でも原因不明にされますが、生き方の問題です。病理の先生たちはいろいろな組織を切って変化を分類します。今はさらに遺伝子を調べるのですが、何のことはありません。たんぱく尿や血尿が出たり糸球体がやられていくのですが、原因は簡単です。交感神経緊張の生き方を変えて副交感神経優位にしていくための工夫を行えばいいのです。     以上です・・。

 

 今日も安保節がさく裂でした。現代医学(医療)に物申していましたね!

次回は「人工透析を止められない原因」を予定しています。

次回も論理的な安保節にご期待ください(笑)。    温王子でした・・・