肺~ガス交換を行う呼吸器~

分泌液は異物を吸着し、気管支上皮の線毛が口の中へと運び出します。気道上皮からの免疫グロブリン、気道にある白血球、肺胞のマクロファージなどの防御細胞が守り、肺の機能を十分に発揮できるように活躍しています。細菌や微生物は簡単に肺胞に入ることはできません。

 

 「肺炎」~交感神経緊張・血流障害~

 

 肺炎は肺に起こっている炎症です。大きくは肺胞性肺炎と間質性肺炎にわけられます。

 

肺胞性肺炎:肺胞に細菌やウイルスなどの病原菌が入り込み感染し起こしている炎症です。肺炎球菌肺炎、ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎など、原因である病原菌の名前がつけられています。典型的な症状は熱が上がり、咳と一緒に痰がどんどん出ます。その多くは風邪から気管支の炎症をこじらせて起こります。風邪をひいたときに無理をしたり、咳が出ているのに放っておくと肺炎になりやすいのです。高熱、息を吸うときに強く感じる胸の痛みなどがあります。炎症の範囲が広がると、うまく酸素がとり込めないので血液中の酸素量は低下し酸素不足になり、動いているときはもちろん、静かにしていても、息切れや呼吸困難を訴えます。

 

間質性肺炎:間質性肺炎は、肺の間質(肺胞の壁や肺胞を取り囲んで支えている組織)を中心に生じる血流障害によって起こる病気です。むしろ炎症は治るためのステップです。 血流低下が進むと肺胞の壁が厚くなり、肺胞の形も不規則になり肺全体が硬くなります。その結果、肺のふくらみが悪くなり、肺活量が落ちて酸素の吸収効率までも悪くなり、息苦しさや咳が生じます。進行すると、肺はさらに縮み一部が線維性成分のかたまりとなり肺線維症が起こります。 肺全体の機能が落ちると呼吸不全にまでなることもありますが、線維化していない残りの肺で十分に呼吸を続け、日常生活を送ることは可能です。

肺線維症でいちばん多いのが粉塵性のものです。昔は工事現場でマスクもしないから肺線維症が多かったのですが、今はマスクをしたり、水撒きをして粉塵を吸わないようにしています。アスベスト(石綿)が原因として騒がれましたが、普通の粉塵でも発症します。粉塵をマクロファージが処理しても処理しても入ってくるので処理が追い付かないで間質性肺炎や肺線維症が起こります。

間質性肺炎は、組織を何とか治そうとして炎症を起こしています。炎症が起きていないのが肺線維症です。たとえ線維化した部分でも温めると、ゆっくり柔らかくなって改善していきます。

 

治療:お年寄りや他に慢性的な病気のある人は肺炎が重症に陥ることもあります。 肺胞性肺炎の治療には病原微生物を死滅させる抗菌薬が中心です。咳を鎮める鎮咳薬 熱を下げる解熱薬、痰を出しやすくする去痰薬、息苦しさや咳を和らげる気管支拡張薬などが、症状に応じて処方されます。

間質性肺炎はそもそも血流低下で起こっているので、ステロイド剤や免疫抑制剤や生物学的製剤の薬を使用し炎症を止めると、さらに血流を悪くします。

ステロイド剤の副作用の中には間質性肺炎の発症もあり、知らないで使っているうちに急激に悪化して亡くなってしまうことがあります。 また、他の原因には、関節リウマチや炎症性腸疾患で使われている生物学製剤、TNFα抗体があります。体の中では必ず組織破壊はある頻度で起こっています。体は炎症を起こして炎症性サイトカインのTNFを出して血管を開いて血流をふやして修復しながら生きのびています。 炎症がよくないからと生物学製剤TNFα抗体を使うと抗TNFα抗体はTNFαにくっつき、その作用を抑えて炎症を鎮め、TNFαをつくっている細胞までも壊してしまいます。この治療法では5~10年後に間質性肺炎が起こり、医者はお手上げになります。 結局、交感神経緊張、リンパ球の低下した免疫力の低い状態が肺炎を引き起こしたのですから免疫力を高くする生活を再構築することです。  以上です・・。

 

やはりお薬にあまり頼らない、還元陶板浴生活が良いように聞こえてきます。

血流改善、免疫力を高める手段の1つとして「温」を覚えておいて下さい!

 

次回は「胃」を予定しています。  温王子でした・・・