薬の横綱「消炎鎮痛剤」の弊害

の症状なのです。

 早速、マウスにインドメタシンを投与してカテコールアミンの血中濃度を測ってみました。消炎鎮痛剤が、プロスタグランジンの産生を阻害することは理解できますが、結果は、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、カテコールアミンなど、交感神経を優位にする神経伝達物質が軒並み分泌誘発されるという現象にいき着きました。

 医師は誰でも気軽に、頭痛があれば処方するし、生理痛が強いと処方する消炎鎮痛剤ですが、交感神経緊張をもたらす独特の作用があるのです。

 カテコールアミンとプロスタグランジンは、片方は血管収縮、片方は血管拡張というようにあらゆる反応が拮抗関係にあります。プロスタグランジンが減ったときはカテコールアミンがふえて、ちょうど睡眠から覚醒に入ったときに自律神経の反射が全部変わるような現象が誘発されるのです。

 ですから、腰痛の患者さんに気軽に湿布薬を出すと、脈は速くなる、血圧は上がる、夜は眠れない、便秘にはなる、交感神経緊張状態に悩まされることになるわけです。

 初めは腰痛だった患者さんが、消炎鎮痛剤の長期使用によって交感神経緊張状態になり、顆粒球をふやします。ふえた顆粒球が胃や腸の粘膜に押しかけて粘膜の破壊現象が起こります。それで、びらん性の胃炎や大腸炎を引き起こすのです。胃が荒れて痛くなる、腸が荒れて大腸に痛みが出る、それで今度は痛み止めで胃薬や大腸の薬を処方して、治らなくなる流れに入ります。ついには、血管収縮を抑える薬や高血圧を下げる薬を出されたり、眼の病気も、緑内障、白内障と合併してくるのです。それぞれに対して処方される薬が違うから、どんどん飲まざるをえない薬がふえていってしまう。それが現状です。

 薬の横綱といわれるくらいあちこちに使われる消炎鎮痛剤ですが、使い始めたきっかけの腰痛さえも治りません。消炎鎮痛剤は血流を遮断する治療ですから、痛みは止まるけれど薬の効果がきれて血流が戻るとまた痛くなります。腰痛は、血流を修復させるために出る痛みですから、血流が修復しない限り治りません。

 治らないから何とかしなくては、と鍼灸の治療に通う人がいます。いくらよい鍼灸治療に行っても、消炎鎮痛剤をやめないと治りません。根本的解決にはなりません。

 膝の痛い人も同じです。湿布薬は薬局でいちばん売りやすく買いやすい薬で、湿布薬を膝に貼るとスースーして一時的に痛みが治まります。何だか楽になった気がしますが、湿布薬は血流を悪くして組織の修復を遅らせて病気を進行させる、かえって直りが悪くなるという考えが根底にはありません。勘のいい人はあまり使いません。リンパ球の多い人が湿布薬を貼ると、リンパ球が過剰に反応して皮膚がかぶれることがあるので、中には進行していない人もいます。消炎鎮痛剤や湿布薬を使うのは痛みのつらい急性期の短期間だけ、あとは血流を回復させるようにしましょう。 以上です・・。

 

意外と怖い弊害のお話でした~(笑)。でも、「痛みや不快な症状」からの流れは普通なように感じます。

やっぱり「お薬」の前に「還元陶板浴での温め」でしょうか?

 

次回からは「体と免疫の仕組み」をご紹介していきます。

 病気を予防し、病気を治すのは体に備わっている免疫力です。

 免疫のしくみをきちんと理解すると、病気の予防、治癒に活用できます。

 

乞うご期待です~  温王子でした・・・