アトピー性皮膚炎

温王子です。今日も皮膚関連です。テーマはアトピー性皮膚炎。良く耳にする病名ですが、こちらも血流障害や交感神経緊張、副交感神経優位といった背景があるようです。診て行きましょう!では…。アトピー性皮膚炎は、かつては乳幼児期特有の病気でしたが、今では単なる子どもの病気とはいえず、大人になっから発症する患者さんがふえています。典型的な現代病です。

原因は副交感神経優位でリンパ球が多いアレルギーを起こしやすい体質です。リンパ球の多さは免疫過剰ですから、体の中に入った特定の抗原(アレルゲン)をとり除くように強く反応します。抗原に対して反応する抗体(免疫グロブリンE;igE)をつくり、体から排除しようとするアレルギー反応が起こります。

抗原として代表的なものは、食物では卵、牛乳、小麦や大豆、そばで、他にダニや花粉などです。乳幼児ならば、食物や汗、ダニ、ほこりなどの生活環境、細菌・真菌などが主な悪化要因と考えられます。抗原をできうる限り排泄させるためには、血管が開き過ぎてうっ血した状態を解消することです。抗原が体の中に留まっているのでアレルギーが起こっています。

これは花粉症でも気管支喘息でも同じです。抗原を出しきるまで発疹や発作は繰り返し続いていきます。

ですから血行をよくすることです。体を動かして運動で汗をかくことは、リンパ球過剰な副交感神経優位の体質を変えることにもなります。体を動かすと体温が上がり血流が回復します。特に関節部分には蓄積しやすいので乾布摩擦や入浴、ストレッチなどで血流を促しましょう。

食生活では甘い物をやめることです。チョコレートやアイスクリームなど、甘い物には砂糖が含まれていて消化吸収が早く血糖値や体温をすぐに上げるので、あっという間に副交感神経優位の状態になってしまいます。血流を悪くし症状を悪化させることになりかねません。

副交感神経優位の状態ではアトピー性皮膚炎は治しやすい病気ですが、薬剤での治療が行われ続けると、極度の交感神経緊張状態となり、極端にリンパ球は低くなり、こじれていきます。治療には外用薬としては、主にステロイドの塗り薬が使われていますが、ステロイド剤は悪化の最大の原因になります。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、ステロイド剤は「炎症を速やかにかつ確実に鎮静させ、患者の苦痛を取り除ける薬剤」で「有効性と安全性が十分に評価されているものはステロイド外用剤の他にはない」と間違った評価をしています。「いかに副作用の出ないレベルで発疹をコントロールして行くかが重要で、治療のゴールは治癒ではなく症状を抑えることを目指すこと」とされています。

つまり、アトピー性皮膚炎は治らない病気、ステロイド剤を使って症状を抑え続ける病気なのだという勘違いです。ステロイド剤を塗り続けた肌は、特有の赤黒い色になりゴワゴワして硬くなっていきます。患者さんの言葉をかりれば「体の奥がいつも冷たい」「汗をかいても寒い」といつも冷えを感じています。この冷えはミトコンドリアが感じている冷えです。ミトコンドリアの機能が低下していることを体は教えてくれています。ステロイド剤をいきなり止めることは大変ですが、体の本能を感じとって治療法を見直すことです。・・以上です。いや~流石の安保先生!学会の見解の間違えをも一刀両断でした(笑)。まあ、治癒までの過程は大変な病気かと思います。それでも期間限定なので頑張れるのかな~とも感じます。一生薬漬けでも、後年は苦しむことになるとも感じます。まあ、「ステロイド=麻薬」みたいな感覚でしょうか?温王子でした・・・