病気が起こる原因2

完成された学問を学ぶので、学問が成り立たなくなる場合には遺伝子異常と教えます。根掘り葉掘り遺伝子を調べても異常が見つからないと、原因不明の難病になります。でも実際には、完成された学問で考えるのではなく、病気は、体や心が過酷な環境にさらされて、免疫が正常に働かなくなった、生化学の代謝が起こせなくなった、生理的な体の反応が起こせなくなったと考えなければいけないのです。現在の医療はまるで機械を修理する感覚です。壊れてしまったものを一気に元に戻そうとする救急医療、臓器を取り換える臓器移植、それでもだめなら細胞を一回初期化して分裂させて戻そうというIPS細胞、それでは体は元に戻りません。臓器を診て体全体を考える、病気の成り立ちをわかって、患者さんを本当に治癒へ導く専門医、「治癒専門科」になってほしいと思います。以上です・・・おまけで「安保先生誕生の秘話」を少々(笑)。「病気の成り立ちへの気づき」をご紹介します。~私が次々と医学の常識の反対ばかりに気が付いて、怪しげな道に入ったのは研修をきちんと受けなかったからでしょう。研修期間は各科を回り、24時間真面目に研修をしたら体を壊してしまうほど忙しいものです。ですから私は、そのしくみのない青森の病院にいきました。そこでは、驚いたことに「新米といえども医師免許を持っている一人の医師なのだから、試行錯誤して診察をしなさい」といわれました。そのおかげで治療を自分で考えざるをえなくなりました。全科の研修をすると、体全体のしくみがわかるように思えますが受け身です。治せない先生たちの治療を2年間学んでもさっぱりわからない、知識はいっぱいだけども自分で考えないのですから何もできません。忙しさは当たり前になり、「病気の最大の原因は、忙しさ」という、いちばん大事なことをすっかり忘れています。これでは患者さんを治せません。~野村監督の「ボヤキ」に似た「安保のボヤキ」でした~(笑)。次回もお楽しみに!温王子でした・・・