体温免疫力 最終回

のです。とはいえ、自分の感情をコントロールするのは、なかなかに難しいものです。ある人からこんな話を聞きました。私たちが人間になるずっと以前、生物の進化の過程で、単細胞から多細胞化すると、環境により適応できるよう、自律神経のネットワークを形成しました。生命38億年の歴史のなかで、宇宙との調和において、過不足のない世界を獲得してきたのです。これは、自然界の中で本能的に生きていく、私たちの真の心といえます。やがて人類は、さらに環境に適応しようと、脳をどんどん発達させて、単に本能だけなく、学習したり記憶する能力を築き、さらにあらかじめ予測したり、物事を判断することまでできるようになりました。新しいこの能力は、真の心を広げるために

進化・獲得してきたものですが、あまりに知識を増やし過ぎて、間違った予測までするような心をつくってしまいました。私たちはこのように、内なる真の心と、その後に形成された外なる心、この二つを持っていることになります。内なる心は私たちには意識できず、外なる心であれこれ予測しては、おびえたり、怒ったり、恨んだりして疑心暗鬼をうんで、悩みつづけてしまいます。この外なる心が、真の心に影響を与えているために、自然との調和に乱れが生じて、さまざまな病気として現れてくるといえます。ですから、外なる心が昇華して内なる心と一緒になれば、宇宙とぴったり調和して生きていけるのです。宇宙との調和などというと、これはもう悟りの世界ですから、私たち凡人にはなかなかできないでしょう。それでも、自然と調和しているはずの、私たちの真の心に少しでも思いをはせてみれば、自分の考え方、生き方、感情のもっていき方を見直すことができるかもしれません。自然回帰というとおおげさかもしれませんが、自然と結びついた自分の真の心をちょっと見つめて、よけいなストレスの少ない、おだやかな生活を送ってほしいと思います。以上です。(王子の感想)最後の方のくだりは、「伊勢白山道」チックになりました。でも、この書籍は2004年刊行で、「伊勢白山道」ブログは2007年開始です。やはり、何かに没入された方は悟るのですかね~。安保先生は自身の研究(免疫)、探求のすえに「悟り」を得たのかもしれませんね~。重要なのは、悟った後に何をなすか?でしょうが、安保先生は「安保理論」の普及に全身全霊で駆け抜けたお方だったと感じます。2016年12月に69歳で他界されましたが、王子には信じられない出来事でした。コロナ禍の今、安保先生が居てくれたらな~と何度も思いましたが、著書を再読するキッカケにもなりました。恐怖心を煽るマスコミにも負けず、今を生き抜きたいものです。「温」では、少しでも皆様の「体温免疫力UP」を応援できるよう、そして真の心(内在神)のエッセンスに触れられる書籍も完備して、お待ちしております。温王子でした・・・